冗談じゃない!~ヤンキー先生と秘密のⅩゲーム~
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崎冬馬は、ノボルの胸ぐらをつかむと、耳元で囁いた。
「なぁ、俺のこと知らない?
あんたらの職場で、必ず聞いたことのある名前だと思うよ?
【十神の息子】って名称で……ね?」
ノボルは大きく目を見開いた。
「と、十神の息子?!十神ってあの、伝説の……」
ノボルが震えだす。それを見て崎冬馬は続けた。
「悪いけど、俺も体が鈍っててさぁ、あんまり動きたくないんだよ……
かえせや、俺の生徒……
いいの?…遊良一家来ちゃうよ?」
「ちっ!」
ノボルは壇上から降りた。
自分のバイクにまたがろうとしたとき、向こうから赤族が突進してきた。
「──もう遅いんだけどね。」
崎冬馬は呟いた。