先生とあたしのヒミツなその後♪


先生がいなくなるなんて


もうそんな事


ないに決まってるじゃない。


「今日は何処に連れて行ってくれるの?」

余計な考えを取りはらうように話題を変えてみる。


「それは着いてからのお楽しみだ」


お楽しみ、なんて

普段絶対に言いそうにないのに。


でもあたしだけしか知らない先生を見るのはとても楽しくて

新鮮。



パーキングエリアに車を置いてから
少し歩いて着いた先は公園だった。


「ここって」


雑誌でしか見たことはないけれど。

でも

カップルに人気のある大きな公園で


目の前には真っ黒な海が広がっている。


でも寒いせいか

あたりはしんと静まりかえっていて


近くには誰もいない。



あたし達だけ


なんか特別な感じがして


寒さなんか忘れていた。



「ここに来たかったんですか?」

「あぁ」



< 4 / 67 >

この作品をシェア

pagetop