ジュエリーボックスの中のあたし
サラサラの明るい金色の髪。白い肌。無駄のない立ち振る舞い。年齢不詳。あたしと同じくらいに見えなくもない。



金色の髪もよくいる若者のようなだらしなさとか不潔間はまるでなくて歩くたびにサラサラなびく髪はまるで金色の細い糸のようだった。



なによりもあたしの目を奪ったのは青いサファイアブルーの目。



透き通っているその目はなんどもいえない魅力を潜めていた。



すべてが見えているようで、はたまた何も映してはいないようなその目はとても寂しい瞳だった。


今思うとたぶんもうこの時からすでにあたしの心は彼に捉えられていた。
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