支配者
「そうね…。まっ、自分が可愛いのって悪くはないわよ」

そう言って、わたしは肩を竦めた。

「…ゴメン、ね」

「いいわよ。真実を知ってスッキリしたし、これからわたしがすべき事も分かったわ」

「えっ?」

驚いて顔を上げた彼女に、わたしは笑顔を浮かべて見せた。

「まっ、支配者ってのは自信がある時だけのものよ。一回引っ繰り返れば、二度と立ち直れないしね」

それが小学生ならば、当然のこと。

まだ精神的にも幼いのだから。

わたしは彼のことを思い浮かべ、深く息を吐いた。
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