支配者

血族の者達

わたしはそのまま走り続けた。

そして駅前に来て、店と店との間の細い道を走った。

そこを抜けると、小物屋があった。

ばぁーんっ!

「うっ…わああぁあん!」

店へ飛び込むと、泣き出してしまった。

「いらっしゃ…って、ルナさん。どうしたんですか?」

「何だ、騒がしい」

店内には店主のソウマと、血族の次期当主のマカがいた。

マカは高校からすぐにここへ来たらしく、制服姿でお茶をしていた。

若い青年のソウマは、給仕をしていた。

…いつからここは小物屋から喫茶店に変わったんだろう?

いや、それよりも!

「まっマカぁ!」

わたしはマカに跳び付いた。

「騒がしい上に、うっとおしいな。それでも420歳か」
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