悲しき恋―時代に翻弄されて―
蛇に唆されて、実をかじった彼は彼女にも食べさせた。そのときの神は一体どんな気持ちだったのだろう。

裏切られ、怒りを覚えたのだろうか。悲しかったのだろうか。
いずれにせよ、二人は生を与えた神を絶望に陥れ、人間の永久の命を奪われた。


自業自得。でも、生物が永久の命をそのまま持っていたら、その尊さを気付かないでいた。

その尊い命を奪い合う戦など、してはならいのに、何故、人はその愚かな行為を繰り返すのだろう。

それは皮肉にも永久にわからないのかもしれない。
いくらもうしないと約束をしてもいつかまた、繰り返す。

愚かな生き物、人間。
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