【唯我独尊カレシ。】俺様*オマエ*まるかじりッ
かろうじて声は上げなかったものの、私はよほど驚愕した顔をしたみたいで、
サキが吹き出す。
けたけたと笑うサキをそのままに、
「それで終わりか」
と非情さたっぷりな秋月会長の声が聞こえた。
「終わりなら、帰れ」
言い放った秋月会長は、溜め息をついてドカッと椅子に座る。
そして私なんて存在しなくなったみたいに、
コハルくんとサキに仕事の指示をし始めた。
コハルくんはちょっと唇をとがらせて、私に口パクで『ごめんね』と言うと、
仕事のためにか、自分の席らしい机へと、さっさと戻ってしまった。
サキも、笑いながらとはいえ、一番手前の席に座る。
話も切り上げられたし、何より、知りたかったことはコハルくんの言葉で解明したしで、
私の用事はすっかり済んでしまっていた。
疎外感をひしひしと感じたのもあり、生徒会室を出ようと、扉に手をかけた瞬間。
ガラッと扉が開いて、いまもっとも会いたくないひとに会ってしまった。