【唯我独尊カレシ。】俺様*オマエ*まるかじりッ
校舎の前で立ち止まったままでいる私たちに、
生徒達が追い越しざま刹那視線を注いでいくけど、
秋月会長は急かしもしない。
こんなときに、
いやこんなときだからなのか、
私の頭の中には、秋月会長から言われた『気になるから』という台詞が浮かび上がっていた。
考えちゃいけないと思っても、未だ気付かないその言葉の意味が、
私の胸の内に迫ってこようとする。
「秋月会長……」
何を口に出そうとしたのか、自分でもわからない。
うわごとが出てしまいそうなほどぼんやりとした意識で、続ける為にそっと口を開きかけた、その時。
「よぉ!」
ぽんっと私の肩に誰かの手が乗って、言葉を発するタイミングを、私から取り上げてしまった。