【唯我独尊カレシ。】俺様*オマエ*まるかじりッ


学校の付近につくと、私を下ろした秋月会長は、さっさとバイクを隠しに行ってしまった。


下ろされた場所は、学校から少し離れた、昨日と同じ場所。


敷地にほど近い道路で、隔てた向こう側は自転車置き場の奥まった場所へと続く。


正門までは、ぐるりと回り込まねばならない。


だから遠い正門ではなく、私は昨日に引き続き、自転車置き場側から学校の敷地へと足を踏み入れた。


秋月会長のバイクは、あんな派手な色をしているにも関わらず、ここからも見えない。

もちろん秋月会長も既にいなくなっていた。


自転車置き場から校舎に向かう途中、自転車を押した生徒二人とすれ違う。


正門から入ってきたらしい彼らは、ぶちぶちと何かに文句を言っているようだった。


一人は見たことがある。
確か校門で。
時々、朝の挨拶をしているのを見たから、きっと交代で立ってる一人に違いない。


大きな声なので、話の内容が私にも聞こえてきた。


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