クロスロードラヴァーズ

火槌がニヤニヤ笑いを浮かべて、両肘を机に置いて続きを待つような目をしていたからだ。



「好きなのは……誰だよ?言っちまいな、楽になるぜ。」


「……っ!もうすぐ、授業が始まる……。部外者は帰った方がいい。」


聖河の言葉通り、ティリリリリーンティリリリリーンと授業開始のチャイムが鳴った。

担任教師が講義室の黒板に近い方の入り口を開けて入って来る。



「おっ?授業が始まっちまうのかよ。だったら、仕方ねえな。今度、日を改め……」


(諦めたか……。)


火槌の言葉に聖河はホッと胸を撫で下ろす。

しかし、次の瞬間。



「……るわけねえだろ。」


「うっ!?な、何をす……っ……。」


聖河の鳩尾に、火槌が激しい手刀を打ち込んだ。
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