クロスロードラヴァーズ
「梓、勝手に入るよ!」
梓の部屋のドアが、バンッと壁にぶち当たって跳ね返るぐらいの乱暴さで開けられた。
ベッドに寝転がって雑誌を読んでいた梓は、目を丸くして侵入者を見つめる。
「柳兄……ドアはもう少し優しく開けて。うるさいし、壊れる。」
「梓っ!お前が元気が無いのは、此処梨のせいなんだろ!?」
「えっ……突然、何なの、柳兄。」
梓は心臓が飛び上がらんばかりに驚いたが、努めて冷静に言葉を返した。
「図星なんだな、梓?あれだけ言っておいたのに、梓を悲しませるなんて……。此処梨のやつ、絶対許せない!!」
「お、落ち着いてよ、柳兄。聖河は別に関係ないってば。」
「関係ないわけがないだろ!僕は今日、病院に行って聞いたんだ。此処梨が退院する前、病室に三人の女子高生が来たということを!その内の一人は梓なんだろ!?」
眉を吊り上げて憤る柳都の激しい剣幕に、梓はうっと言葉を詰まらせ目を逸らす。