クロスロードラヴァーズ
「そ、それは……」
「その時に何か酷いことを言われたんだろ?話してくれないか、梓?僕が梓の悲しみを全部受け止めるから。」
柳都はベッドに上がり込み、眉を下げて梓の両肩を両手で掴む。
「別に酷いことなんか……言われてないよ。私の方が酷いこと言ったし……。」
「此処梨が傷付こうと傷付まいと関係ない。僕は傷付いて落ち込む梓を見たくないんだ。お前は大事な……」
「妹、でしょ?ベッドから降りてよ、柳兄。今読んでる雑誌、柚枝に明日返すつもりだから。」
「そうか……。ごめん。」
柳都は小さな声で詫びると、素直にベッドから降り部屋の出口へ向かう。
そして、
「夕飯……一時間経ったら出来上がっていると思うから。そのくらいに降りて来なさい……。」
梓の顔を見ずに言うと、ドアをゆっくりと閉めた。
トツ……トツ……と、彼が一歩ずつ降りていく足音を聞きながら、
(柳兄……落ち込んでる?)
梓は心の中で、ドア越しに尋ねていた……。