クロスロードラヴァーズ
「報告は以上だぜ。」
同じ頃。
遊具が夕日のオレンジに染め上げられた公園で、火槌は郁に本日一日の経過報告を終えたところだった。
火槌の話を、郁はふんふんとかへえとかほおとか相槌を打ちながら聞いていた。
「一日でようやるわ、あんさん。あないに堅物な聖河はんからほんまの気持ち、聞き出してまうなんてなあ。」
「惚れ直したか、郁?俺様にかかりゃ、こんなもんは朝飯前だぜ。」
「……最初から惚れてへんわ。見直してはおるけどな。せやけど、これからどうするん?二人をくっつけるゆうたって、今のままやと無謀に近いで?梓はんには、柳都はんっちゅうボディーガードもおるしな。」
「そこでだ、郁!お前にも一役買ってもらうぜ?ベタな作戦だけど、確実な方法がある!」
「ベタで確実?」
おうよと答え、火槌は郁の右肩に自分の右腕を回す。
郁は反射的に飛び退き、両手を前に出して身構えた。