恋するために生まれた
「私…あなたの家庭を壊したいわけじゃないの」

「でも俺がそうしたいんだ」

「…最低ね…」



最低だ。
君のためになら
俺はどこまで堕ちてもかまわない。



「奥さんのお腹の子に
 罪はないのよ?」

「わかってる」

「わかってないわ」



ナオの目は
不安げに潤んでいる。

安心させてやりたい。
守ってやりたい。
ナオをこの手で
幸せにしてやりたいんだ。
ナオと一緒に
幸せになりたいんだ。



自分がここまで最低な人間だと
思ってもみなかった。
妻や子を捨てて
他の女を選ぶ愚かな男だとは。

でも
本当に本当に
ナオのことを愛してるんだ。




「一緒に、行こう」

ナオの手をとると
俺は走り出した。
< 71 / 72 >

この作品をシェア

pagetop