この恋だけ、
なんというか、モテそうな感じなんだけど、はっきり言って目が怖い。


冷めきっていると言うか、全く感情があるように見えない。


椅子に座って、一通りの診察をした。


『咳は?』


『無いです。』


『ダルさは?』


『…無いです。』


『心臓の痛み、苦しさは?』


さっき起きたときの事を思い出した。


『さっき、起き上がったときに少し痛かったです。』

『あぁ、そう。』


冷た!
絶対この人必要以上の事しゃべらないタイプだよ…


沈黙。


医者がカルテにボールペンを走らせる音だけが聞こえる。


いつのまにか、後ろにいた看護婦さんもいなくなってるし…


この人、しゃべらなそうだし…。


『…あの〜』


『あ?』


カルテから、私に目をうつす。


『私、なんかの病気ですか?』


医者は、面倒くさそうにため息をついた。


本当にこの人医者かよ!?


『お前のお母さんから口止めされてるんだけど。』


お前って…
今日お前って呼ばれたの二人目だよ。


『あぁ、自分の病気くらい知っておきたいんです。』

『はぁ〜』


そんなため息つかなくてもいいじゃんよ…。
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