オフィスレディの裏の顔
「そういえば、元カレとはその後どうなったん?」

「なんで今ここでそんな話するの?」

「なんとなく思いだしただけやー。連絡きぃへんか?」

「う、うん。」

「なんや、連絡あるのか?」

「ないよ。」

「隠さなくてもええよ、怒らんし。」

「あけましておめでとうメールはきたけど、返事してない。」

「そうか。」

よっちは私のほうは見ず、お皿を見ていた。私に元カレのことを聞いてくるということは、よっちも元カノと何かあったんだろうか?そういえば、引っ越しのとき、お皿や箸がペアであったのが私は気になっていた。青とピンクのいかにも!という茶わんは勝手に捨てちゃったけど・・・もちろん気づいてるよね。それとも案外自炊をしないから気づいてない??

「お!このどんぶりかわいいな!」

よっちは花柄のラーメンどんぶりを手にとって私に見せた。

「これどうや?確かどんぶりなかったし、買うわ。」

「ラーメンなのに花柄?しかも男の一人ぐらしにはこれはかわいすぎるよね。」

「ええやん。こんなん好きやろ?」

元カレの話をしちゃったからだろうか。無理に私の趣味で買おうとしてるけど、その趣味は間違っているよ、とは言えなかった。結局家具は買わずに、カートに入ったものだけお会計をして帰ることにした。

帰りの車の中でよっちはまた元カレ、マナブの話をしてきた。

「そんなにすっぱりと別れれるものか?」

「え?」

「いや・・・・・」

「何が言いたいのかわからない。」

「もしかしたら、そんなに俺のこと好きじゃないのかとたまに思うねん・・・」

「・・・」

「あ、いや、さっきも一緒にいてもな、上の空というか、楽しくなさそうやったし。」

「私は大人です。買い物中にきゃぴきゃぴしたりしません。それだけです。」

私はちょっと怒り気味に返事をした。元カノはそういうタイプだったんだろうなと想像できてしまったから・・・



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