オフィスレディの裏の顔
マナブは１人でレンタカーの受付窓口へ行った。待っている間、私は携帯の電源を入れた。するとメールを受信した。こんな朝早くから誰だろう？見ると吉田さんからだった。

「今日から大阪旅行やな。楽しんでな。」

初めてのメールだった。彼氏と旅行している最中にメールをしてくるなんてすごいなと思いつつ、少し嬉しくてすぐに返信をした。

「おはようございます。メールありがとうござい。楽しんできます。吉田さんもお仕事頑張ってください。」

すると、マナブが不機嫌そうに戻ってきた。

「ニヤニヤしながら、こんな朝早くから誰とメールしてるんだよ。」

マナブが私に対してキレることは今までなかった。ちょっと怒らせすぎたかな、と反省し、私はすぐに携帯をバッグにしまった。

「車借りたから、行くよ。」

そう言って歩き出した彼の後ろを私はついて行った。

　車に乗ってすぐ、マナブはカーナビを操作し始めた。

「どこ行くの？」

「京都からでいいでしょ？」

「京都にも行くの？時間が足りなくて慌ただしくなるならいいよ。」

「美鈴が行きたいって言ったんだから行くよ！」

マナブは半分投げやりな感じで答え、カーナビの目的地に京都駅を設定し、車を走らせた。
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