私vs国連 〜悲劇の世紀末救世主伝説〜


ややあって、


「はぁい、こちら運命局ぅ。」


受話器の向こうから、サラダイエル以上にやる気の無い間延びした声が響く。


運命局局長のバラディエルである。サラダイエルとは中学時代からの腐れ縁であり、また麻雀仲間でもあった。


「エマージェンシー!コードGだ!早く!!」


サラダイエルが受話器に向かって叫ぶ。コードGとは、「全業務一時停止」を表す部署間用緊急コードだ。


「んだよ、サっちん、また何かやらかしたの?ま、いいや。はいはーい、Gねー。」


すぐに運命局の業務が停止され、時空局、運命局の天使が総出で各平行世界の時間軸と施行運命のチェックが行われた。


結果、判明したのが、


「あらゆる年代が10年前、10年後に相互的に何らかの干渉を起こす」


という、いわゆる「タイムバグ」と呼ばれる厄介な現象であった────!!




.
< 4 / 27 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop