【禁断の恋】赤い嘘【完】
エピローグ

星矢と結ばれた日から二年が経った。


私は星矢と同じ大学に合格し、思惑通り星矢のアパートに転がり込むことになった。


「二人で家賃折半すれば得だから」


両親は最初は反対していたが、星矢の後押しもありようやく私達の同居を認めてくれた。


実家からアパートまでは5時間以上かかる。


そのため地元の友達も、知り合いもこの町には誰一人いない。


でも私達は徹底していた。

家の中以外では絶対に兄妹らしからぬ言動はしない。

星矢と離れたくないが故、私はそれを忠実に守っていた。


勿論星矢も。


茜とは高校を卒業してからも月1回のペースで会っている。


『星矢くんのことまだ好きなの?』


そう聞かれ、私は首を横に振った。


『もう好きじゃないよ』


私は茜にもこの秘密を隠し続けている。


私の嘘は、日に日に増え続けていく。


これから先星矢と続いている限り永遠に。
< 168 / 175 >

この作品をシェア

pagetop