【禁断の恋】赤い嘘【完】
「まったく。星矢の反抗期は長いわね」


やれやれといった様子で呆れ気味に腕を組み、溜め息をつく母。


「てゆうかさ、星也があんな態度なのお母さん達にも原因があるんじゃないの?」


「え?何で?」


夜な夜な女を連れ込み淫らな行為に及ぶ息子に気付いていないのだろうか? 


「星矢また女連れ込んでたよ?お母さん達がそれを容認するから、星矢が付け上がるんじゃないの?」


「でも星矢もお年頃でしょ?彼女の一人位……」


そんなことを言うならば、私も星矢同様お年頃だ。


もし私が男を連れ込んだら、間違いなく咎められるだろう。


この差は一体何?


「……とにかく、星矢が女連れ込まないように注意しておいてよね!」


私はそう言うと何か言いたそうな母を無視しリビングへと向かった。 

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