お家に帰ろう。
この春、やっと芽が出そうな遥の恋を、あたたかく見守ってあげたいと思う明は、将人にすら、この件については黙っていることにした。
そんなこととは知らない遥も、
特には何も言ってこない。
多少、経過が気になる明ではあったが…
最近、哲司が来ないので、まったくもって状況が分からなかった。
(電話でもしてみよっかなぁ)
なんとなく電話をかけてみたが、
トゥルルル・トゥルルル………
なかなか出ない。
「ま、いっか。」と、
切ろうとした、その時!
「もしもし?」
「あ、…あれ?」
なんとなく声が違くて、
「あー、市川だけど。」
「えー!!」
驚いた明は、耳から離した電話の画面を見た。が、
哲司の携帯番号に間違いはなく…
「どーして?」
確認のつもりで尋ねた。
「荷物を預かってて。」
「そーなんだ。」
「名前見て、どーしようかと思ったんだけど…長かったから」
「だよね。急ぎでは無いんだけど、わざと出ないのかと思って。」
「今アイツ出れないんだよ。」
「何で?」
「バイトの面接中。」
「…へー。」
そんなこととは知らない遥も、
特には何も言ってこない。
多少、経過が気になる明ではあったが…
最近、哲司が来ないので、まったくもって状況が分からなかった。
(電話でもしてみよっかなぁ)
なんとなく電話をかけてみたが、
トゥルルル・トゥルルル………
なかなか出ない。
「ま、いっか。」と、
切ろうとした、その時!
「もしもし?」
「あ、…あれ?」
なんとなく声が違くて、
「あー、市川だけど。」
「えー!!」
驚いた明は、耳から離した電話の画面を見た。が、
哲司の携帯番号に間違いはなく…
「どーして?」
確認のつもりで尋ねた。
「荷物を預かってて。」
「そーなんだ。」
「名前見て、どーしようかと思ったんだけど…長かったから」
「だよね。急ぎでは無いんだけど、わざと出ないのかと思って。」
「今アイツ出れないんだよ。」
「何で?」
「バイトの面接中。」
「…へー。」