お家に帰ろう。
そんなことより、これからの事を考えなければならなかったが、

まず今は、何よりも、

明のことを、精神的に支えることが先決で、
どうすれば、支えとなれるのか、それが将人にとって、一番の課題となっていた。



「まーくん…」


明が目覚めると、当然、そこには将人の姿があった。


「おう。起きたか。」

「…ごめんなさい…あたし達の…赤ちゃんが…」



瞳いっぱいに涙をためて謝る明に、

「俺の方こそ…こんな辛い思いをさせて…ごめんな。」


上手い言葉でも慰めでもない、
将人の本音が口をついて出ていた。


そして、

「わぁーーー…」


病室中に響く、明の泣き声を、
将人は重く受け止めるのだった。

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