お家に帰ろう。
「明ちゃ〜ん。」


外から帰って来て早々、
キッチンに向かい、冷蔵庫の扉を開ける明に、

音を聞き付け、部屋から下りてきた遥が歩み寄る。


「なに?気持ち悪い。」

「ふ〜ん。これが恋する乙女の顔かぁ。」

「は?」

「聞いたよ〜。彼氏できたって?」

「!な、何言ってんの?」

「だって、翔太が見かけたってよ〜!あんたが男と歩いてるところ!」

「…」

「あれはテツじゃなかったって!すっごい仲良さそーだったってさ〜!」

「どこで?」

「ん?あー、それは忘れたけど。」

「ホントにあたしだったって?」


スポーツドリンクを取出し、グラスに注ぐ明。


「翔太ってね、すごい記憶力良いんだよね。」

「怖〜い。どこで観られてるか分かんないね!気を付けよ〜っと!」

「誤魔化してる。ね、誰なの?」

「いーでしょ、別に!」

「あ、言っちゃおっかな〜、テツに。」

「知ってるよ。」

「え?」

「テツの友達だもん。」

「何それ?!そーなの?」



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