彼岸花の咲く頃に
確かに。

少なくとも、俺は悪狐の尻尾の数で侮った。

こいつは姫羅木さんよりも尻尾が少ない。

ならば姫羅木さんよりも弱い狐に違いないと。

しかし現実は、化け狐の最終形態ともいうべき九尾の持ち主…。

「これが『化かす』という事よ?クソ女。お前は『化かし合い』でも『殺し合い』でも、私に負けた事になるの」

そう言った悪狐の九尾の毛が、ざわざわと逆立った。

倍以上に膨れ上がった九尾。

それはまるで神話の怪物、八岐大蛇のようですらあった。

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