彼岸花の咲く頃に
独自の意思を持った化け物のように動く九尾。

それぞれが、呆然としている姫羅木さんに襲い掛かる!

棒立ちのままの姫羅木さんに、それを回避する術はない。

ガガガガガッ!

衝撃音と共に、姫羅木さんの華奢な体がまたも吹き飛ばされる。

正面から九尾の刺突を受け、彼女は店の外まで飛ばされた挙句、強かに地面に打ちつけられた。

その威力は、駐車場のアスファルトが砕けて周辺に飛び散るほど。

「ひ、姫羅木さん!」

俺が呼びかけるものの、彼女の反応はない。

砂煙、破壊音の後の静寂。

そこに残ったのは、仰向けに横たわる姫羅木さんの姿だけだった。

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