彼岸花の咲く頃に
「あははははははっ!」

愉快と言わんばかりに、悪狐が笑う。

「どうしたのよ!立ちなさいな!お前もここら一帯を牛耳っていた稲荷なんだろう?立って私を倒してみなさいな、クソ女!」

…しかし、姫羅木さんは立たない。

いや、立ち上がれないのか。

仰向けに倒れたまま、天を見つめている。

目は開いている。

しかし、ピクリとも動かない。

或いは、九尾の想像を絶する威力に戦意喪失してしまったのか。

無理もない。

この悪狐の尻尾は、姫羅木さんの倍以上の数なのだから。

実力も倍以上という事になる。

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