彼はみんなの王子サマ
気付くとあたしの背中には壁、目の前には王子様、右には王子様の左手、左には王子様の右手。




「あ…あの…」





「俺は榛原 琴巳だ。

見つけた─────」







あたし、東海林椿咲。



転校生初日の放課後、茜色の空の光で染まる教室で




有名な王子様に





完全、完璧にに捕われてしまった。








「────やっと見つけた

俺の姫…─────」





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