小悪魔な幼なじみ
「………怒ってる、って言ったら?」
素直にうん、というのはなんかイヤだったし
ウソついて怒ってないよ、と言うのもイヤだったからこんな曖昧な返事をした。
「どうすれば機嫌直してくれる?って聞く」
廉の顔を見たら負けだと思ったから、あたしは背中を向けたまま答えた。
「どうしても機嫌直さないって言ったら?」
「機嫌直して、って頼む」
「無理って答えたら?」
「お願いって言う」
ってあたしたち、どんな会話してるワケ?
だんだん話を続けているうちにバカらしくなって。
「もういいよ、廉。
怒ってないから。
だから早く部活行きなよ」
最終的にあたしが折れた。
あ~ぁ…また、廉に負けた。
いつだってあたしは廉に勝てない。
それにね、廉。
あの保健室での告白はビックリしたし、少し怒れたけど。
それでも
嬉しかったから。
だから今回は特別に許してあげる。