秘密の誘惑
* * * * * *



「ディーン」


ミッドナイトブルーのドレスを着た裕美だ。



「君たちのおかげで滞りなくパーティーは進んでいるよ」



部下にねぎらいの言葉を言う。



「萌さんが念入りに手配していましたから」



「萌の姿が見えないが?」


ディーンが部屋の中に視線を彷徨わせて裕美に戻る。



「すぐ戻りますわ」


そう言った時、扉が静かに開いて萌が入って来た。



「ライトのせいか?萌の顔色が悪いな」


裕美は萌の体調を言おうか迷った。


しかし今は大事なパーティーだ。


裕美は口を閉じた。



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