秘密の誘惑
* * * * * *



恐怖を堪え、酷い胃痛に見舞われているのにうとうととしていた。



現実から逃避行したかったのかもしれない。



ディーン・・・・・・。



そこへ自動車のエンジンの音が近づいてきた。



眠りから覚醒した萌はぼんやりした瞳で道路を見た。



通り過ぎていくライトは赤と青。



警察の車?



一台が過ぎ、再びもう一台、そしてもう一台、萌の近くを通り過ぎていく。



怖いっ!事件でもあったの?


背筋がゾクッとし、腕に鳥肌が立つ。



パトカーの前に出れば保護してもらえたのに・・・・・・。



通り過ぎてから思い、肩を落とす。



しかし身体はこわばり、足に力が入らない。



身体が熱いのにゾクッとした感覚は消えない。



萌は額に手を置いてみた。



熱いのかもわからない・・・・・・。



ただ酷く気分が悪く、この場で吐いてしまいそうだった。


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