【件名:ゴール裏にいます】
「じゃあお風呂入ってくるね・・」
ソファーに寝そべってナイター中継を見ている僕の髪を撫でながら彼女が言った。
僕はその手を掴んで、彼女の目をじっと見詰める。
「どうせまた後でシャワーを浴びる事になるんでしょ?だったら――」
掴んだ手に力を入れて彼女を引き寄せた。バランスを崩しながらも僕の上に重なるような格好になる。
「やだ勇次くん、お風呂行くの・・」
そう言う彼女を更に引き寄せギュッと抱きしめた。
「あん・・」
「いい匂いがする・・」
「え?」
「沙希ちゃんのお母さんとおんなじ匂いがします」
「勇次くん・・ちょっときつい・・」
腕の力を少し緩めた。
「ごめん・・」
「お風呂行って来るから、ね?」
「このまま――このままの沙希を抱きたい――」
「勇次――」
彼女はそっと僕の手を解くと、立ち上がりブラウスのボタンを外してゆく。
スカートのホックとジッパーを下げ、床に落とした。
ストッキングを片足ずつ抜き、下着姿になった彼女が僕の上に乗ってくる。
「ブラ・・外して・・」
僕は彼女の下から背中に手を回すと、手探りでブラジャーのホックを外した。
目の前に彼女の豊満な胸があらわになる。
「上手じゃん・・」
クスッと笑いながらブラジャーの肩紐を抜いていく。
彼女は身体を少し上にずらして僕の顔の真上に自分の胸がくるように動いた。
「汗臭いよ・・?」
僕は構わず片方の胸の中心部を口に含み、それを舌で舐めていく。
「ん・・」
舌の上でそれは固く尖る。
彼女が目を閉じ、眉間にシワを寄せていくのを下から見ていた。
そうしながら、もう片方の胸の中心部を左手の指で掴(つま)み、二つの指を擦り合わせるように動かした。
「んんっ・・」
彼女の突っ張った二本の腕がフルフルと震え出したかと思った瞬間に、彼女は僕の身体の上に身を投げ出してきた。
彼女の全体重が僕に掛かる。
「ダメ・・凄く感じる・・あの日が近いからかな?」
「?」
僕は彼女の言ってる意味が理解出来なかった。
「今度はあたしの番ね・・」
彼女はそう言うと僕のTシャツを捲くりあげ、胸に舌を這わせていった。