【詩集】私の言葉、私のカケラ
逃げ出した世界の果てに、
受け入れるしかない真実を

僕は拒んでいた

信じたくなくて

真実に抵抗したって

無意味なのに

それでも

認めたくなくて

こんなはずじゃない

そう言って

僕は真実から逃げるように

泣きながら走り出した

嫌だ、こんな世界

こんな真実、聞きたくない

疲れ果て

初めて周りを見渡すと

そこは僕の知らない夜の世界

忘れていた夜風が

僕の体温を奪っていく

凍えるような冷たい風

それは逃げ出した世界と

何ら変わりはしなくて

走って走って、どんなに逃げても

世界の果ては

僕が変わらなければ

変わるはずが無いのだと

思い知らされた
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