ツギハギの恋
理性と欲とで頭がぐちゃぐちゃになる。

目の前の夢前ひなたに触りたい衝動と一線を越えてはいけないようなひなたに対しての罪悪感。


夢前ひなたとひなたは同一人物だけどそれを夢前ひなたとやってはいけない気がした。


記憶のないひなたとしちゃったら、今まであたしを好きで居続けてくれたひなたを否定するようなそんな気がした。


こんなことしちゃいけない……。


お腹の辺りのボタンがひなたの手でゆっくり外された瞬間、あたしはひなたの手をとっさに掴んで止めた。



「……何?」


ひなたはフッと顔を上げてあたしを見つめる。

その目があたしを捕らえて離さない。
体がゾクッと反応する。


言わなきゃ……。

今のひなたとはしたいけど(本音)出来ない。



「……あの……先輩、待ってくださいっ!」


「ん。わかった待つ」



ええっ!?



すんなり引き下がったひなたに呆気に取られる。


お前、待っちゃうのかよ!?


ひなたは濡れた服を脱ぐと体を雑に拭いてあたしの差し出した家着にとっとと着替えてしまった。


お前、服着ちゃうのかよ!?
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