COLORS【桃】出撃☆恋愛応援団
次の日。

昨日俺はあれから一人で家に帰ることにした。
御影たちは部室に寄ってからとは言っていたが……。

果たしてどうなったのだろう――?

「おはよっ!」
自分の下駄箱に靴をしまった時、後ろからいきなり声をかけられた。

「うぁぁぁ~っ!!」
ぼ――っとしていたワケではない。
と言いたいとこだが、それを断言できない自分が情けない。

「そんなに驚くことないでしょ」

「なんだ……御影か」
何故だか彼女の顔を見たら、いろんな迷いがふっと消し飛んで行ったような気がして。

「私も決めたから」

「何を?」

「例えクビになったとしても恭介のために全力で応援しようって……だから昨日みたいに弱音を吐いたら――」

「?」

「『バァァン!!』……許さないんだから!!」

もし銃を持っていたら俺は本当に彼女に撃たれていたな。
そんなアホみたいなことを考えていた……。

「みっ御影っっ!!」

「そうだ!!団長が言ってたけど、生徒会長とは何でもないって。昨日は今週の準備室の使用についての打ち合わせしていたんだってさ。安心した?」

「ばーか」

「それと!とっておきの情報!!放課後楽しみにしててね~!!」

『とっておき』……?あまり期待しないでおこうと逸る気持ちをセーブしていた。
裏切られた時の気持ちの沈みを深くしないために、そう自分に言い聞かせる。


キーンコーン、カーンコーン……。


チャイムが鳴り終わらないうちに、俺も急いで教室へ向かった。
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