甘い夏 煙草の匂い
「そうか…元気そうだったか…。」
「…何かあったんですか?倉島さん。」
「…いや、別に。
…ああいう上から目線なヤツは、早く引退しちまえばいいとおもってな。」
軽く悪態をついて、社長は帰っていった。
一人になり、ドッと疲れが押し寄せてきた。
振り向いて、出たばかりのバーを見る…まさに取り調べ室だったなぁ…。
携帯を確認すると、真那からのメール。
『また私の写真が送られてきたそうです。念の為、しばらく仕事は休むように言われました。
お掃除に行けなくてごめんなさい。お仕事頑張って下さい。
おやすみなさい。』
特に絵文字がない、シンプルな内容のメール。
しかし、最後の『おやすみなさい』に口元が綻んでしまう。
単純だなぁ…男って…。
さすがにもう寝てるだろう。返信は明日にしよう。
おやすみハニー。
早く、犯人が捕まるといいな。
…お前の父ちゃん、怖かったなぁ…。