まもりねこ。

 ネムはすぐさま陽汰の元へ駆け寄り、傷の手当をした。


「大丈夫! あたしが治してあげる! 治癒の魔法は得意なの!!」


 そう言うネムの目からは今にも涙が溢れ出しそうだった。



 初めて血を見た……

 そしてこの緊迫した状況。


 ネムは今にも逃げ出したい気持ちでいっぱいだった。


 胸の強い鼓動が、陽汰に聞こえてしまわないかと不安になったが、平静を装っている。

 大丈夫、という言葉は自分を落ち着ける為の言葉だったのかもしれない。



「ありがとう」



 陽汰は一言そう呟くと、落ち着いたのか目を閉じておとなしくしていた。




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