恋の唄


見せ付けるように俺の前でやった事もあったし、知らない間に包帯を巻いてる事もあった。

もちろん俺は浮気なんてしてなかったし、空いてる時間は全部一花に費やしてたくらいだった。

けど、何度も裏切られてきた一花には信じられなかったみたいで……


俺にはもう、どうする事も出来なくなった。


出来るのはただ、一花を安心させ、興奮させない事。

でも……それも疲れて来て、自分の気持ちが一花にあるのかも分からなくて……


一年前は幸せだったはずの、春が来た──‥








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