Chain〜切れない鎖〜
「相変わらず哀れな奴」

華が去ったあとそう口走ったスキンヘッドに、一馬はすかさず蹴りを入れる。
容赦ない。
その姿にびっくりして身を引いた。


スキンヘッドは身を屈めて咳き込む。
不良たちはそんなスキンヘッドをビクビクした目で見つめていた。




「今後東條に手ぇ出したら、俺が殺す」

かつてのいじめられっ子を庇う一馬は、やっぱりかっこ良かった。


そんな一馬を不良たちが羨望の眼差しで見るもんだから、もっともっと輝いて見えた。

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