鏡の中のアタシ。



玄関先、下駄箱に飾った砂時計を無意識に里菜は、ひっくり返した。


さらさらと砂がゆっくりと落ちていく…

ぼんやりと見つめていた。

下のお皿に溜まっていた砂は、今は上となり、また下へ向かってさらさらと堕ちる。


引っ繰り返すたび
同じ事の繰り返し…。



雄也への気持ちで、いっぱいになってしまったこの胸も、元に戻せたら…


そしたらまた、誰かを思いながら満た直せるのに…


いや、直せるのかな?

ちゃんと忘れられるかな?


初めての恋でした。

忘れられない恋でした…。


あなたの事が大好きでした。



………最後の砂が落ちる。


空になった上のお皿。



さあ、終わりにしよう。

もう一踏ん張り。
雄也に伝えなければ。


もう終わりにしよう…と。

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