鏡の中のアタシ。
人は、愚かだ。


辛い壁を見つけると、楽をしようとしてみたり、諦めたり、逃げたり…


幸せだった事や、楽しかった事は、忘れてしまう。

辛くても、乗り越える事が出来たなら、振り返った時に辛かった過去さえ、いい経験だったと笑えるようになるのに。


それをまだしらない里菜も知っている人も、努力を怠り、現状維持か、それ以下の中にいたがる。

頑張ってるつもり。

目標を持ってるつもり。


自分を誤魔化す事が一番得意。


誰だって、辛い思いなんてしたくない。

けれど…

求めなければ

足掻かなければ

手に入らない世界がある。

人とのつながりにたいしても…


気付かない里菜に本当の愛なんて、手に入れられる訳が無い。



月は、今日もその冷たくも美しい姿を夜の闇に映していた…。


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