鏡の中のアタシ。
「美緒ぉ〜っ!」
感謝してもしきれないと、美緒を目がけてダイブ。
「里菜。アタシにはぶつかってこなくて良いから。雄也に思いを全部ぶつけておいで。」
…まぁ、あっさりとかわされるのですが。
時計をちらっと見た美緒につられて、里菜も時計を確認する。
視線が交差する。
「時間いいの?」
「ううん、もう行く…ねぇ美緒。
本当に、本当ぉーっに、ありがとうっっ!!」
ついに、雄也と会う日が来た。
あれからすぐに連絡をとり、約束をとりつけた。
「いってきますっ!!」
「いってらっしゃいっ!」
軽い足取りとは裏腹に、内心不安ばかりだった。
でも…
見付けたい。
傷つく事から逃げないで、本物の愛を…。