鏡の中のアタシ。
「雄也クンの事が、遊びだったなんてなんで言うの!?」
「遊びなんかじゃなかったよっ!!」
雄也の声が、冷たすぎて、心の奥まで凍り付きそうだった。
この痛みが、里菜が雄也に付けた傷の痛みに感じた。
だから、何を言われても我慢する。
けれど、雄也がなんでこんな事を、言ってくるのかわからなかった。
自分を偽っていた事を責められるのは、覚悟していた。
でも違う。
雄也は確かに、
“遊びだった?”
と、聞いた。
悟が雄也に話したのは、
“騙されていた”
って話だ。
近い意味だけど、妙に違和感を感じた…。