赤い夏休み計画




「はい、健全な高校生サン」

 すっかり闇に街が沈んだ頃、幹が背伸びをして僕の肩に手を置いた。

「私を最後まで見届けて」

 溜め息がでそうだ。

「我が儘だね」

「だからいじめられてんの」

 彼女の言葉に、僕は本当に溜め息をだした。

 何も言わなかった店員に感謝をして、雑誌を棚に戻してコンビニを発った。



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