MeLdy~メロディー~

「ってかさ~、」

『なにー、』

「羚華のその眼鏡。
 ダテでしょ?」

『うん。
 そぉだよ?』

「なんで取らない?」

『何度も言うけど、
 アタシ卒業まで
 地味~に
 過ごしたいの。』

「それとダテメと
 何の関係が
 あるのよ。」

『大有りだからね!
 コレしてるだけで
 真面目っぽく
 見られるし。』

廊下を歩きながらも
得意げに笑ったアタシは
ズレた眼鏡を
直してみた。

最近新しくした
黒いフレームの
ダテ眼鏡は

アタシの高校生活を
支えるアイテムなの。

【地味で真面目。
目立つ事もなく
普通に穏やかに
高校を卒業する事!】

それが今の
アタシの目標。

だからスカートだって
周りより長いし、

化粧も学校(ココ)には
して来ない。

コレ、
アタシのポリシー
みたいな。

「珍しいよね、
 羚華みたいな子。」

『今更なによ、』

「いや、結構
 前から
 思ってたけどね。」

『…よく言われる。』

< 6 / 53 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop