地味なあたしと不良軍団
どうやら、大変な事をしてしまったらしい。
がちゃ、
水の流れる音と一緒にドアが開く音がした。
「はあー、スッキリした!あれ?ロリコンストーカーは?」
どうやら秋は、トイレにいたらしい。消えてしまったと慌てていたのがバカみたいに思えた。
「お前なあ…急に消えるなよ」
「悪い悪い、うんこしたくなってさ!」
「あ、そ」
なんだかもう、どうでも良くなってきた。
「つか、お前の兄ちゃんだろ。コレ」
気絶している男を指差せば秋は驚いたように目を見開く。
「冬木(ふゆき)兄…。」
秋は冬木を軽く蹴ると、その衝撃で目を覚ました彼に言った。
「なにしてんの?」
普段の秋からは想像もつかないようなドスの聞いた声だった。
「あ、秋か…いや、ちょっとコレクションを集めようとね…」
「…だせ」
「ええっ!?」
「全部だせ、じゃねえと言いつける。」
秋は片手を冬木の前にだし、吐き捨てるように言った。