地下
ガッコウ
時に人は凶器にも似た恐ろしい言葉を云う。


それは、悲しく心に突き刺さり痛みを生み出す。


何が苦しくて、何が怖くてそんな事をするのだろう。


心のどこかにある黒い塊は何故生まれるのだろうか。


人間は弱い。


弱いからこそ誰かに縋る。


でも、そんな弱い自分に手を差し伸べてくれた人にさえ、自分を守る為なら凶器を見せることもあるのだ。


全ては自分。


結局は自分が一番可愛いのだ。


自分を何かから守る行為は時に人を傷つける。


愛華はさっきの徹の言葉にショックを受けたが、もしかしたら自分も同じかもしれないと思った。
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