Memory's Piece
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普段とは違う活気に満ちあふれた町を歩きながら、ボクはチラチラと後ろを振り返った。
斑と揚羽を手にとめてクスクス笑う桃亜姉がその視線の先にいる。
雑踏の中を歩く桃亜姉。
なんだか不思議な感じだ。
「どうしたの?みーちゃん」
「なんでもない~」
チラチラ振り返るボクに気がついて首を傾げる桃亜姉に口元をほころばせながらボクは尻尾を左右に振った。
憂鬱だった波狼達との合流も桃亜姉がいれば足取りも軽くなる。
「みーちゃん、ちょっと寄り道してもいい??」
「どうしたの??」
機嫌良く軽快に歩いていたら、桃亜姉が立ち止っていることに気付けなかった。
くるりと方向転換してみればショップの方を指差してる桃亜姉がこっちを見ていた。
ちょっと子供っぽいお願いになんだか苦笑がこぼれる。
「いいよ~。どうして??」
「え??だってハロウィンでしょ?」
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