Memory's Piece

「邪魔しないでくれるかな~??俺たちその子に用があるんだけど~。」


「あ?・・お前もなかなか・・・。」


「気持ちいい事しようよ~」


粘つく気持ち悪い声に全身の毛がぶわーっと逆立った。


「あ゙―!!喋んな、気持ち悪い!!」


一刻も早く離れたくて、桃亜姉の腰を掴んで大ジャンプをかまして男どもで出来た円から脱出。

ベンチから自販機の近くまで跳んだ形だ。

長蛇の列をぶった切る形で、跳んだボクに周りが避難の声を上げるたけどそれに謝るのは桃亜姉。ボクは謝らないよ。


「逃げなくてもいいじゃんか。あぁ??てか俺等が用あんのはそっちのピンクの髪の子なの。どいてくんない??」


ボクの事を知らないのか、のんきに桃亜姉に言い寄ろうとする男に威嚇しながら桃亜姉の前に出る。

ボクはもう真っ黒に穢れてるけど、桃亜姉は真っ白なんだ。

穢されたくない。それはボクの我儘だ。でもあんな奴らには触らせない。


「さがれ、ゲス。それ以上近寄ると殺すぞ。」

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