Memory's Piece

納得していないらしい頼兎は地団太を踏んでボクに抗議してくる。

選んだ人間が違うのだから差とか言われても逆に困ってしまう。


「え~。だって、波狼の衣装選んだの桃亜姉なんだもんっ」


「もんっ・・・じゃねーし!!俺も桃亜さんチョイスの服がよかった!!」


「あー!!なんだとー!!!似合ってるからいいじゃん、別に~!大人しく新しい境地を開拓しなって~!!」


「するかー!!!!!!」


悪びれずにペロッと舌を出して親指でグッドサインを出すと思いっきり鎌を振りおろされた。

常人なら首が吹っ飛んでいるだろう鋭い攻撃だ。もちろん、ボクはそんなへましないけど。


「避けんな!!ペコちゃんみたいに舌出して親指突き出して媚び売れば何でも許されると思ってっだろ!?」


「はははは、人生はスパイスをかけなきゃつまんないんだよ、頼兎君」


ぜーぜー息を切らしながらボクを睨みつける頼兎をカメラにおさめつつ、ボクはほくそ笑んだ。

この写真と動画はしばらくはからかいのネタに出来るだろう。

少し加工すれば素晴らしく面白い品が出来上がるに違いない。

その時の頼兎の恐怖に青ざめた表情を想像してクフクフ笑っていたら


「・・・・・・あ、そうだった」


唐突にスイッチが切り替わったらしい頼兎がエロモに手を差し出した。

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