Memory's Piece
やりすぎた・・・なんて絶対に思わない。
好き勝手に暴れた奴らをボクは決して許しはしないんだから。
「ったく・・・」
「波狼さん、それ・・・・・・魅稀??」
呆れ顔でボクを見下ろす波狼に「ぷすぅ~」と小さく返事をすると、横から唖然とした顔の頼兎がビシィッと音がするような勢いでボクを指差してきたんだ。
失礼にも程がある。指をさすな。指を。
立ち上がって、カプリと噛んでやると「いてぇ!!」と文句を言われた。
文句を言いたいのはこっちだよ。全く。
「こら、魅稀。やめろ。」
憮然とした顔で噛みついたまま頼兎を見ていたら後ろからいきなりグイッと引き離された。
ボクの首根っこを掴んだまま、波狼は頼兎に向かって「な、言ったろ??」と目配せをする。
「へ??」
「怒らせると怖いってさ。」
間抜けた声で返事をした頼兎に波狼は珍しくニコリと笑いかけた。
・・・・・何の話だ何の。
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